インプレッサGH7 エンジンをかけると白煙!ラジエータ交換の修理代は126,291円

車種:スバル / インプレッサ(伝票の車種名は「インプレッサスポーツワゴン」)
型式:GH7(エンジン型式 EJ20) 年式:2010年式(申告) 走行距離:160,575km
入庫:スバルディーラー / 2022年12月2日受付・12月3日完了

インプレッサGH7 ラジエータ交換126,291円の実際の整備明細書
実際の整備明細書より(個人情報・整備工場名の記載部分は除いています)。画像をタップすると拡大できます

状況:エンジンをかけると白煙が出る(明細書の提供者が、応募時に書いた症状)。伝票の作業名は「一般整備 ラジエータ交換」で、ご用命事項の欄にも同じ言葉が入っている。

請求された金額は・・・

 

126,291円!

 

126,291円の中身を分解する

区分 金額
技術料(作業1行) 16,500円
部品代(部品11行) 109,791円
ご請求金額 126,291円(うち消費税等 11,481円)

 

技術料16,500円と部品代109,791円を足して126,291円。この伝票は各行の金額が税込で、消費税は合計欄にまとめて出る書式である(126,291円÷1.1=114,810円、税11,481円で合う)。

技術料は「ラジエーター 脱着・交換」の1行だけで、作業はこれで全部である。法定費用の欄は0円、車検代行手数料・引取手数料・納車手数料・点検パックの欄はすべて空欄になっている。

部品代の8割がラジエータ本体——88,220円(部品番号45119FG040)

部品代109,791円のうち、「ラジエータ コンプリート」の1行が88,220円。税込総額126,291円の69.9%、部品代109,791円の中では80.4%にあたる。この伝票の金額は、ほぼこの1行で決まっている。

「コンプリート」は伝票の語で、ラジエータを本体一式で交換している。伝票に印字された部品番号は45119FG040である。

本体のほかに10行・21,571円——ホース、クリップ、パッキン、キャップ、クーラント

本体以外の部品10行を足すと21,571円になる。伝票の順に並べる。

部品名(伝票の印字) 数量 金額
キャップ アセンブリ, ラジエータ 1.0 1,353円
ホース, ラジエータ インレット 1.0 2,255円
ホース, ラジエータ アウトレット 1.0 1,826円
クリップ 4.0 1,364円
パッキング, ラジエータ 1.0 891円
パッキング, ロア 1.0 594円
ホース ATF 1.0 1,782円
ホース ATF 1.0 2,970円
クリップ 4.0 264円
スバル スーパークーラント 8.0 8,272円

 

ラジエータを外して新しいものを付けるのだから、そこにつながるホースと、ホースを留めるクリップ、パッキン、キャップが一緒に要る。伝票の並びはそのとおりで、冷却水の出入り口のホースが2本、クリップが4個ずつ2行、パッキングが「ラジエータ」「ロア」の2行、キャップが1個である。抜いた冷却水の代わりに入れるクーラント8,272円が、本体以外ではいちばん大きい。

そのなかに「ホース ATF」が2行ある。ATFはオートマチックトランスミッションのオイルで、冷却水ではない。ラジエータ交換の部品行にATFのホースが2本並んでいるのだから、このラジエータはATFも中を通る造りと読める。

伝票に工場が書いた一文——「シリンダーヘッドの歪みについては、交換作業後のエア抜きの時に確認させていただきます」

この伝票には、作業と部品の行のほかに、工場からの一文が印字されている。

シリンダーヘッドの歪みについては、交換作業後のエア抜きの時に確認させていただきます。

ラジエータを替える伝票に、ラジエータではなくシリンダーヘッドの名前が出てくる。工場は交換の前から、ラジエータの先にあるエンジン本体の状態を気にしていた、と読める。ラジエータを替えて済むかどうかは、替えてから見る——その順序を客に伝えた一文と読める。

一般論を1つ添えておく。JAFの解説では、冷却水が足りないとエンジンを冷やしきれず温度が異常に上がり、そのまま進むとシリンダーガスケットの破損やエンジンの焼き付きといった深刻な事態に至ることがある、とされている。同じ解説は、シリンダーヘッドガスケットが破損したときの特徴的な症状として、パワーダウンとマフラーからの白煙を挙げている。冷却系の不調が、ラジエータで止まらずエンジン本体まで届くことがある——工場がヘッドを見ておくと書き添えたのは、この筋を頭に置いていたからかもしれない。

ここまでは一般論で、この車の話ではない。伝票は、申告の白煙とラジエータ交換を結んでいない。工場が書いた語も「歪み」であって、JAFの解説にあるガスケットの破損とは別の言葉である。この記事が言えるのは、白煙で入庫した1台のラジエータ交換が126,291円だった、ということである。

40日後の伝票に「ラジエータ漏れチェック」の行がある

同じ車の伝票が、もう1枚ある。2023年1月12日、走行162,284km——このラジエータ交換から約40日、1,709km後に、同じ車が別の修理(スターターモーター交換)で入庫したときのものである。同じ書式の伝票で、同じ店と読める。

その伝票の作業欄に「ラジエータ漏れチェック」という行がある。ウォッシャ液の点検やタイヤの空気圧調整と並んだ、金額の付いていない行の一つである。金額の付いた作業行はスターターモーターの脱着・交換とリビルト品で、ラジエータをやり直した行は無い。

ヘッドの歪みの確認結果も、漏れていたかどうかも、どちらの伝票にも書かれていない。この車の「その後」として伝票に残っているのは、40日後・1,709km後の入庫と、この1行である。

受付12月2日、完了12月3日

整備受付は2022年12月2日、整備完了は翌12月3日。本体を含む部品11行を替えて、翌日には整備が終わっている日程である。

160,575kmの車に126,291円

2010年式(申告)のインプレッサで、2022年12月の時点で走行160,575km。そこに126,291円、うち本体1点が88,220円という修理である。

12万円台のまとまった金額になったとき、次に浮かぶのは「この車にこの先いくらかけるか」だろう。伝票から分かるのは、金額の7割がラジエータ本体という部品1行で出来ていることである。これを手元に置いたうえで、いまの車に残っている価値も含めて考えると、判断の材料がそろう。

この修理代を払って乗り続けるか、乗り換えるか。

今の愛車に、いくらの値が付くのか確認してから、検討するのも良いと思います。

先に修理をしてしまうとその修理代は戻ってきませんので検討は慎重に行いましょう。買い取り業者の多くは、自前や提携の工場で修理します。そのためあなたが払った修理代が買取額にそのまま乗るような評価はしてくれません。。直した直後に手放すことになれば、その差額分を損することになってしまいます。

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参考にした情報源

  • JAF(日本自動車連盟)のトラブル対処法の解説「オーバーヒートの原因」(冷却水不足、およびシリンダーヘッドガスケット破損の項)

※本記事の金額は、実際の整備明細書1件(2022年12月の伝票)に記載された額です。部品番号は伝票の印字をそのまま載せています。同じ車種・同じ症状でも、整備工場や部品の選び方によって金額は変わります。正確な診断・見積りは整備工場でご確認ください。

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