フリード ヘッドライト点灯で警告灯が点いてエンストする原因と修理
車種:ホンダ / フリード
型式:DBA-GB3
年式:H22年
走行距離:5.5キロ

フリード(GB3)の「走行中ヘッドライトをONにするとイモビライザ・インジケータが点滅して消灯後にエンストした」と言う症状
走行中にヘッドライトをONにするとコンビネーションメーター内が真っ暗になり、
イモビライザ・インジケータが点滅し、消灯後にエンストした。
エンスト直後にはクランキングしても、再始動出来ず。
約2分後に始動出来たがエンジン警告灯が点灯したまま消灯しなかった。
しかし、再始動後のエンジン不調はない。
その後、一時間程エンジンをアイドリング状態で放置すると、この不具合症状が発生するまでに、再現性が高まった。
掛かった修理代は・・・
17,600円!
フリードGB3系で、「走行中ヘッドライトをONにするとイモビライザ・インジケータが点滅して消灯後にエンストした」原因
(故障診断手順)
1. 外部診断機を接続し、まずダイアグノーシス・トラブル・コード(DTC)
~エレクトロニック・コントロール・ユニット(ECU)内部の異常系統の記憶データ~を呼び出しました。
そのメモリーは
P060A:ECU内部回路異常(トランスミッションCPU)
P1659:DBW電源リレー回路故障(OFF故障)
の2点でした。
それぞれのDTCの異常検知の原理を解説します。
P060A:ECU内部回路異常(トランスミッションCPU)
ECU内部におけるエンジンCPU(中央処理装置)とトランスミッションCPU間の内部通信に異常が発生したケースでその故障判定基準は、
内部通信時間が設定時間以上途切れた。
内部通信受信データが不正である。
トランスミッションCPUを監視しているウォッチ・ドッグ・タイマ(文字通り“番犬”で
コンピュータが正常か異常かを、常に監視するためのタイマ)が、エンジンCPUにトランスミッションCPUの異常を通知した。
となります。
P1659:DBW電源リレー回路故障(OFF故障)
DBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)とは、電子制御によってスロットル・バルブを開閉する
システムです。
アクセルペダルを操作するとアクセル・ポジション・センサがアクセル・ペダル踏み込み量を検出します。
この信号を基にスロットル・バルブの開度目標をECUが設定し、その目標値になる
ようにスロットル・モータを駆動します。
イグニッション・スイッチをON時にECUがDBWリレーをONした後、DBWリレーに
電源電圧が設定時間以上入力されない場合、ECUはDBWリレーのOFF故障と判定し、DTCを記憶・保存します。
推定故障部位としては、
DBWリレーの故障
スロットル・モータのヒューズの溶断
ECUとDBWリレー間の配線の断線
ECU内部回路の故障
が挙げられます。
2. 故障診断に戻ります。
ヘッドライトON→イモビライザー・インジケータ点滅と二つのDTCの相関関係に
ついて、推理をめぐらせました。
イモビライザー・システムは、キーの暗証コードを確認し、登録されたキー以外では
エンジンの始動をさせないシステムです。
イモビライザー・システムの状態はイモビライザー・インジケータで確認することが可能
です。
それは不具合現象が、
-
イモビライザー・インジケータ点滅 イモビライザー・インジケータ点灯せず イモビライザー・インジケータ消灯せず
の症状別に仕分けした故障診断チャートがあることです。
そしていずれの点検も、点検を行なう前に確認すべき“掟”があります。
その一部を抜粋します。
| 使用環境に関する点検 | 付近に強い電波を発する設備がないか確認する。(携帯電話、無線機、携帯ラジオなど) |
| 車両に関する点検 | 車両に純正品以外の装備品が装着されている場合、装備品の作動を停止させる。 |
| 携帯、保管方法に関する点検 | キーに金属性キーホルダが取り付けられているとき、キーホルダを取り除く。別のキーと一緒に取り付けられているとき、別のキーを
取り除く。 |
このようにイモビライザー・システムは、外乱に非常にデリケートなシステムであると
言えます。
この「点検前点検
で抜かりがあれば、大いなる遠回りをすることになります。
ですから、冷静に注意深く車両の状態を俯瞰しました。
ありました!
この車両のECUはエンジンルームの左側、バッテリーの前方に垂直に配置されて
います。
そこに社外品のHIDヘッドライトキットのコントロールユニットが、車両のECU本体に
貼り付けてありました。丁度良い台座になったのでしょう。
そう、この車両の元来のタイプは、ヘッドライトがハロゲンタイプのパッケージなのです。
HIDのコントロールユニット(バラストー心臓)は、12V電源を昇圧するためのスイッチング方式の電源回路が使われていて、高周波のノイズが出ます。
直接貼り付けられているECUがノイズの影響を受けたと推理すれば、ヘッドライトONからの経緯と整合性がとれます。
同じ・似た症状のケース解説
同じく車種フリード型式GB3で社外品の電装部品を装着した影響でトラブルが発生した事例をご紹介します。
ルームランプがドアを閉めても消灯しなくなりました。
ルームランプスイッチを“ドア”から“OFF”にすると消灯します。
この原因は、社外品のLEDルームランプを取り付けたことによります。
LEDランプは消費電流が少なく、MICU(統合ユニット)のトランジスタ回路で
点灯消灯のタイマ制御が出来ない状況でLEDランプが点灯することがその理由
です。
社外品LEDランプをノーマル状態に復元することで、症状は解消しました。
このケースの整備費用は、工賃がMICUシステムチェック2,400円とインテリアライト交換の1,200円の合計3,600円が定価ベースとなります。
整備、修理内容
社外品のHIDヘッドライトを取り外して、純正のハロゲンバルブにもどして不具合は
解消しました。
症状の再現性が比較的高かったので、再発がないことの確信が持てました。
オリジナルのカスタマイズをするのはとても素敵なことなのですが、CAN通信の絡んだ統合ユニットの塊の数年前からの車両において、電装品に社外品を用いるのは、
細心の注意を要します。
修理費用(工賃、部品代)の内訳
- 交換工賃:左右ヘッドライトバルブ脱着12,800円
- ECU脱着 4,800円
修理代合計:17,600円
この修理代を払って乗り続けるか、乗り換えるか。
今の愛車に、いくらの値が付くのか確認してから、検討するのも良いと思います。
先に修理をしてしまうとその修理代は戻ってきませんので検討は慎重に行いましょう。買い取り業者の多くは、自前や提携の工場で修理します。そのためあなたが払った修理代が買取額にそのまま乗るような評価はしてくれません。。直した直後に手放すことになれば、その差額分を損することになってしまいます。
愛車が売れる値段を知ってから決めても、遅くはありません。
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