フィットGE系エンジン始動直後の不調、加速もたつきの原因と修理費用

車種:ホンダ / フィット
型式:DBA-GE6
年式:H22年
走行距離:7.5万キロ

フィット エンジンの不調

フィット(GE6)の複数の形態のエンジン不調が発生すると言う症状

エンジン始動直後の発進時、加速がもたつきます。
エアコンONでインギヤ停止時にアイドリングが一瞬落ち込みます。エアコンOFFでは発生しません。
暖機後一定速度での走行からゆっくり加速した時、車体が前後にギクシャクし、息付きする走りとなります。この時の車速は、40km/h~50km/hの時が発生頻度が高いです。

 

掛かった修理代は・・・

12,300円!

 

フィットGE系でエンジン不調が発生した原因

故障診断を進める上で、固定概念を持つのは好ましくないですが、エンジンの息付きの事象の場合、点火系の不具合による失火が原因であることが可能性として高いです。

自動車の点火システムが、それぞれの気筒のスパークプラグへの点火信号を、一個の点火コイルからディストリビュータで分配する従来の点火システムから、各気筒に点火コイルを備え、プラグコードが不要なダイレクト・イグニッション・システムがポピュラーになってから久しいですが、そのトラブルは機種を問わず、時を越えて発生しています。

このフィットのエンジン不調は、結論から先に記しますと、No1シリンダのプラグトップコイルの不良が原因でした。

同じ・似た症状のケース解説

2014年10月には「フィット」「ヴェゼル」「Nワゴン」「Nワゴン・カスタム」の点火コイル~プラグトップコイル~交換のリコールが発表されました。
対象となるのは、
2013年6月28日~2014年10月17日に製作されたフィット
2013年12月5日~2014年10月17日に製作されたヴェゼル
2013年11月8日~2014年9月1日に製作されたNワゴンと
Nワゴン・カスタム
対象台数合計は42
5825台でした。

その不具合の内容は、点火コイルの内部にある、電気ノイズを取り除くことが目的の「雑防抵抗」の構造が不適切なため、「雑防抵抗」の末端部が断線するものがあります。

断線が起きると点火コイルの出力が不足してエンジン不調となります。

そしてエンジン警告灯が点灯するおそれがあるほか、点火ノイズで燃料噴射装置の正常な制御ができなくなって、エンジンが停止するおそれがあります。

プラグトップコイルの故障時は、年式と機種により、エンジンチェックランプが点灯する機種としない機種があり、車両のエレクトロ・コントロール・ユニットの異常検知の記憶である、ダイアグノーシス・トラブル・コード(DTC)のメモリーも残る機種と残らない機種があります。
残る機種の場合も、診断機に出てくる推定故障部位は、「シリンダ点火回路故障

あるいは「クランクセンサーノイズ」と言う表現で、故障診断は更なる絞込みが必要です。
ですから見方としては、たとえばアイドリング不調の症状が出ている状態で、
プラグトップコイルのカプラを一個ずつ順に外しながら、
症状に変化がないコイル(不良部位)を特定するパワーバランステストとなります。
この時、カプラを外すとエンジン不調が悪化するプラグトップコイルは正常です。
診断でプラグトップコイルカプラを外すことにより、機種によっては
DTC15-5→1番&4番 シリンダ点火回路故障
DTC15-7→2番&3番 シリンダ点火回路故障
が入力されるためDTCをリセットする必要もあります。
特に、二点位相差点火システムの1シリンダ2プラグの初代フィットの場合、プラグ
トップコイルの診断は複数回に渡る再現テストの実施を要することから、力はいらないけれども長時間の作業となる場合が多々ありました。

また、DTCが確認できない場合については誤診断を招く恐れもありました。
そこで、正常に作動しないプラグトップコイルを迅速かつ正確に特定できる診断機、PTC(プラグ・トップ・コイル)診断機が5年前に登場し発売され、作業時間の短縮及び正確な診断が可能となったのです。
この診断機の活用方法は、診断機にプラグトップコイルをセットして、
1. 火花の確認→火花が飛ばない場合はそのプラグトップコイルはNG。
2. リーク放電の確認→診断機のインジケータ・ランプが点灯する場合はそのプラグトップコイルはNG。
と言った手順で、1個当たり30秒で、部品単体の最終的な良否の確認と診断が
可能です。

では、この診断機が登場する前の、整備に手間の掛かった事例をひとつご紹介
します。
機種はフィット、型式がLA-GD2で平成16年式です。
症状は、定速から緩加速で車体がギクシャクし、やがてエンジン・チェックランプが
点灯したと言うものです。
DTCを確認したところ、コード4-2の推定故障箇所はクランクセンサーノイズでした。
プラグトップコイルを同型他車と全数入れ替えて不具合が解消したため、1個ずつ
部品を戻して不良部位を特定した事例です。
結局リヤ側プラグトップコイルを4個交換の修理内容となりました。
このケースの修理費用は、部品代1個6,600円×4個の26,400円、交換工賃が
7,200円の修理代合計33,600となりました。

整備、修理内容

さて、冒頭のエンジン不調のフィットの整備の説明に戻ります。
1. DTCのメモリーはありませんでした。
2. 外部診断機でコントロール・ユニットから出力されるデータの中の、失火シリンダとその回数を検知する失火カウンタを確認しました。
3. No1シリンダのみ失火検知が増加しており、総失火カウンタが100を超えていました。
4. No1プラグトップコイルを他のシリンダに付けると失火検知のデータも、そのシリンダに移行しました。
5. スパークプラグの頭部に失火シリンダの特徴である、粉のようになった緑錆が付着していました。この錆自体は除去することができれば、スパークプラグに機能上の影響はありません。
6. No1プラグトップコイル交換で、複数の形態のエンジン不調を解消することができました。
7. 勿論、PTC診断機で単体の良否確認をし、再発防止に努めたことも、言うまでもありません。

修理費用(工賃、部品代)の内訳

  • ・プラグトップコイル 部品代 7,500円
  • ・交換工賃 4,800円

 

修理代合計:12,300円

 

この修理代を払って乗り続けるか、乗り換えるか。

今の愛車に、いくらの値が付くのか確認してから、検討するのも良いと思います。

先に修理をしてしまうとその修理代は戻ってきませんので検討は慎重に行いましょう。買い取り業者の多くは、自前や提携の工場で修理します。そのためあなたが払った修理代が買取額にそのまま乗るような評価はしてくれません。。直した直後に手放すことになれば、その差額分を損することになってしまいます。

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