RX-8 エンジンがかからない!セルは回るのに【修理代】が・・
車種: マツダ/RX-8
型式:LA-SE3P
年式:平成15年8月
走行距離:5万キロ

症状:エンジン始動不能
数ヶ月前からエンジンが掛かりにくい状態が続いており、そのまま始動するまでセルを回し続けてバッテリー上がりを起こしたりもしていたが、なんとか始動して乗っていた。
ある日チェックランプが点灯し、その数日後に始動できなくなった。
電話をもらい、とりあえず状態確認したが、セルは回るものの、全く火が飛んでおらず、明らかに完全に被った状態になっていた。
掛かった、修理代は・・・
47628円!
故障(症状)の原因:
診断機にてイグニッションコイル異常を検出。
その他にも、長時間のクランキングにより燃焼室の密封を補助している油膜切れによる圧縮不良や、プラグのかぶりなど、いくつかの原因が重なったもの。
整備内容:
- プラグ交換
- イグニッションコイル交換
- プラグコード交換
- 圧縮改善処置
作業内容について:
とにかく、プラグを清掃し、コイルを交換。念のため、プラグコードも交換した。
プラグを装着し、クランキングするも始動せず、再度プラグを外して清掃してからきっちり焼き、クランキングするを繰り返すが始動せず。
ディーラーに問い合わせたところ、油幕切れの可能性を指摘され、プラグ穴から硬めのエンジンオイルを注入し、プラグを外したままデチョークをしてクランキングをし、燃焼室内の生ガスを抜くと同時に油膜を形成、
圧縮が復活したのを音で確認して焼いたプラグを装着し、デチョークをしながらクランキング。
何度か繰り返すうちに初爆が出るようになり、さらに数回繰り返すと始動した。
クランキングを1回10秒近く、何度も行うのでこの作業中は、バッテリー充電器を繋いだままの方が良いが、バッテリーが熱を持つので、時々休憩を入れながらやらないと危険である。
また、始動後、かなり猛烈な白煙を吐くので、後方に人や車などが無い方が良い。
交換部品:
- プラグ4本セット
- プラグコード4本セット
- イグニッションコイル4個
修理費用(工賃、部品代)の内訳:
- プラグ4本セット 16092円
- プラグコード4本セット 6912円
- イグニッションコイル1個 4536円×4個=18144円
- 作業料 6480円
修理代合計:
47628円
【追記】この「油膜」を送り続けている部品が壊れると:
上のケースでは、プラグ穴から硬めのエンジンオイルを入れて油膜を作り直したところ圧縮が戻り、始動した。裏を返せば、ロータリーは燃焼室の油膜が切れると圧縮を保てないということでもある。
その油膜を、走っている間ずっと作り続けている部品がある。メタリングオイルポンプ(メタポン)だ。エンジンオイルを計量してローターハウジング内と吸気側へ送り込み、燃料と一緒に燃やしながら、アペックスシール・サイドシール・コーナーシールの摺動面を保護している。ここが止まれば潤滑不足でシール類が傷み、気密が落ちて圧縮が下がる。ロータリー特有の部品で、RX-8にも付いている(不調時はメタリングポンプ関連の診断コードとして残る)。
では、そのメタリングオイルポンプ自体が壊れると、修理代はいくらになるのか。同じロータリーのRX-7(FC3S)で、実際に交換した明細書を入手した。
車種:マツダ / サバンナRX-7(型式 E-FC3S・平成2年式・走行162,019km)
入庫:民間整備工場 / 2022年4月
症状:メタリングオイルポンプ故障による、エンジン内へのオイル供給不足
- メタリングオイルポンプ・チューブ交換(工賃) 90,000円
- メタリングオイルポンプ 本体(N350-14-600B) 118,690円
- オイルチューブ 4本 10,770円
- ボルトコネクター 4個 12,710円
- Oリング・ガスケット類 2,520円
- バキュームホース 3,855円
- 圧縮測定(工賃) 5,000円
部品代148,545円、技術料95,000円、消費税24,355円で、合計267,900円(税込)。

実際の整備明細書より(個人情報・整備工場名の記載部分は除いています)
金額の内訳で目立つのは、ポンプ本体の118,690円が部品代のほとんどを占めている点だ。旧車の修理は「そこまで金を掛けるか」という判断が付きまとうが、この部品に限ってはその判断がしにくい。送油が止まったまま乗ればシールが削れて、エンジン本体の方が先に終わるからである。
もう一つ、この明細には圧縮測定が工賃5,000円で入っている。ポンプを替えるだけでなく、供給不足の間にシールがどれだけやられたかを数値で確認しているということだ。上のRX-8で、オイルを注入して圧縮が戻ったのを音で確かめたのと、見ているものは同じである。ロータリーの不調は最終的に圧縮の話に行き着く。
なお、この明細書はRX-7(FC3S)のもので、RX-8(SE3P)とは車種もエンジンの世代も違う。金額をそのままRX-8に当てはめることはできない。また上のRX-8のケースの原因はイグニッションコイルの異常とプラグのかぶりであって、メタリングオイルポンプの故障ではない。セルは回るのに掛からないという症状に対して、油膜と圧縮という同じ土俵の話が上流にもある、という位置づけで読んでほしい。
タグ:RX-8, SE3P, イグニッションコイル, エンジン, エンジンがかからない, プラグ
自分も同じ症状に困ってます。圧縮が復活した音というのは、どんな感じですか?
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