RX-7(FC3S)4年で走ったのは7,254km 修理代は340,830円だった

車種:マツダ / サバンナRX-7

型式:E-FC3S(2代目・1985〜1992年)

原動機型式:13B(ロータリー)

年式:平成2年(1990年)

入庫:民間整備工場 / 2022年4月・2026年4月

マツダ RX-7 FC3S の整備明細書 走行162,019kmで請求額267,900円
実際の整備明細書より(個人情報・整備工場名の記載部分は除いています)

旧車を維持するのに、実際いくら掛かるのか。

一般論ではなく、同じ1台のRX-7(FC3S)の明細書が、4年をはさんで2枚手に入った。走行距離が162,019kmのときと、169,273kmのときのものである。

この4年で掛かった修理代は・・・

 

340,830円!

 

そして、この4年で走った距離は7,254kmだった。

4年間の記録

時期 走行距離 内容 金額(税込)
2022年4月 162,019km メタリングオイルポンプ交換 267,900円
2026年4月 169,273km エアコン修理(サーモスイッチ) 72,930円
合計 7,254km 340,830円

 

年に直すと、走行約1,800km・修理代約85,000円。1kmあたりにすると約47円という計算になる。

※ここに含まれているのは、明細書が手元にあるこの2件の修理だけである。車検・自動車税・保険・燃料代・オイル交換などは含んでいない。実際の維持費はこれより上になる。

1件目:直さなければ終わる修理(267,900円)

2022年4月、走行162,019kmのときの入庫。交換されたのはメタリングオイルポンプである。

ロータリーエンジン特有の部品で、エンジンオイルを計量してローターハウジング内と吸気側へ送り込み、アペックスシールなどの摺動面を保護している。ここが止まると潤滑が失われ、シールが傷んでエンジン本体が壊れる。

  • メタリングオイルポンプ本体 118,690円
  • 交換工賃 90,000円
  • オイルチューブ4本・ボルトコネクター4個・ガスケット類ほか
  • 圧縮測定 5,000円

部品代148,545円、技術料95,000円、消費税24,355円で267,900円

この修理には「直すか、売るか」という選択肢が事実上なかった。直さずに乗り続けるとエンジンが終わるからである。明細書に圧縮測定が入っているのも、供給不足の間にどれだけダメージが出たかを確認するためだろう。

この部品については、RX-8のエンジンが掛からなくなった事例の記事でも触れている。ロータリーの不調は最終的に圧縮の話に行き着く。

2件目:直さなくても走れる修理(72,930円)

4年後の2026年4月、走行169,273km。今度はエアコンである。

マツダ RX-7 FC3S のエアコン修理の実際の整備明細書
実際の整備明細書より(個人情報・整備工場名の記載部分は除いています)

作業・部品 技術料 部品
ロング・ライフ・クーラント取替 5,400円 4,500円
エアコン修理 エバポレータ脱着・分解 30,000円
サーモスイッチ取替(RES) 6,000円 5,000円
真空引き、ガスチャージ 8,100円
Oリング2個/クーラーガス R134a 4本/A/C添加剤(蛍光剤入り) 7,300円
合計 49,500円 16,800円

 

整備料合計66,300円、消費税6,630円で72,930円

注目したいのは、壊れていた部品が5,000円のサーモスイッチ1個だという点である。それを交換するために、エバポレータの脱着・分解に30,000円掛かっている。部品代の6倍の工賃である。

エバポレータはダッシュボードの奥にあるため、たどり着くまでの分解に手間が掛かる。部品が安くても工賃が跳ね上がるのは、場所が悪いときである。

もう1つ、添加剤に蛍光剤入りが使われている。これはガス漏れの箇所を特定するためのもので、明細書から診断の手順が読み取れる。

なお、この修理は入庫から出庫まで1ヶ月以上掛かっている。旧車の部品調達に時間が要ったものと思われる。エアコンは直さなくても走れるが、直すと決めたら1ヶ月車が使えないということでもある。

旧車の出費は、距離ではなく年数で来る

この2件を並べると、旧車の維持費の性格が見えてくる。

4年で7,254kmしか走っていない。年に1,800km、月にすれば150km程度である。ほとんど乗っていないと言っていい。

それでも34万円掛かった。メタリングオイルポンプもエアコンのサーモスイッチも、走行距離で摩耗したというより、年数の経過で劣化した部品である。ゴム・樹脂・電気部品は、乗らなくても古くなる。

「あまり乗らないから維持費は安いはず」という考えは、旧車では成り立ちにくい。乗らなくても金額は発生し、しかも1件あたりが大きい。

それでも維持するかどうか

1990年式のRX-7は、すでに36年落ちである。この年式の車を持つ判断は、普通の車の「直すか買い替えるか」とは性格が違う。

– 部品が出るうちに直しておかないと、あとで直せなくなる可能性がある
– 1件あたりの金額が大きく、年間の平均ではなく突発的にまとまって出る
– 待ち時間も長い(今回は1ヶ月以上)

一方で、こうした車は状態がよければ価値が下がりにくい、あるいは上がることもあるという点が、一般的な中古車と大きく違う。維持を続けるにしても手放すにしても、いま自分の車がどのくらいの評価になるのかを一度確認しておくと、判断の材料になる。34万円を「高い」と見るか「4年ぶんなら」と見るかは、そこで変わってくる。

この修理代を払って乗り続けるか、乗り換えるか。

今の愛車に、いくらの値が付くのか確認してから、検討するのも良いと思います。

先に修理をしてしまうとその修理代は戻ってきませんので検討は慎重に行いましょう。買い取り業者の多くは、自前や提携の工場で修理します。そのためあなたが払った修理代が買取額にそのまま乗るような評価はしてくれません。。直した直後に手放すことになれば、その差額分を損することになってしまいます。

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※本記事の金額は、同一車両の実際の整備明細書2件にもとづくものです。掲載しているのはこの2件の修理費用のみで、車検・税金・保険・燃料代などは含みません。同じ車種・年式でも、車両の状態や整備工場によって金額は変わります。

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